2020年02月25日

2020年入試振り返り⑦東京女子校入試(その1)

1.人気・志望の一層の分散化

2020年の東京女子校入試は、共学志向一辺倒ではなく、共学、女子校問わずに人気・志望が分散化したように思います。
まず、女子難関校や上位校を見ると次のとおりでした。
なお、カッコ内は、志望者の「2017年⇒2018年比」→「2018年⇒2019年比」→ 「2019年⇒2020年比」、2つの場合は「2018年⇒2019年比」→ 「2019年⇒2020年比」です。

桜蔭(103%→99%→105%)
女子学院(112%→104%→101%)
豊島岡①(104%→97%→102%)
雙葉(84%→122%→112%)
吉祥女子①(123%→105%→97%)
鷗友①(105%→106%→99%)
頌栄①(135%→89%→89%)

概ね横ばい傾向なのですが、雙葉と頌栄①が特徴的です。
頌栄は、学校内容も良く、私大文系を中心とした大学合格実績も良好なので、近年、お得な学校として多く取り上げられています。そこで、一気に受験生が増加して難化した時期がありました。しかし、一気に難化したので、やや敬遠傾向となり、他に分散したのかもしれません。ただ、日能研全国模試などの分析を見ると、受験生の偏差値は変わっていないか、上がってきているようですので、やはり難化が進むのでしょう。
また、雙葉は、カトリック系女子校で、かつ、小学校からの持ち上がりありと言うことで、中学受験では敬遠されているなどと言われていましたが、少なくとも、この数年はそうではないことを示しています。同様の学校でも、

白百合(82%→121%→120%)
光塩女子②(137%→74%→113%)
晃華①(85%→85%→144%)

と増加しています。白百合は、2019年には東洋英和②が2/2となったにもかかわらず伸びていたのが、今年もさらに伸びています。光塩や晃華も減少に歯止めがかかり、息を吹き返した感があります。いずれの学校も「親が安心して預けることができる」「ちゃんとした」学校です。喧伝されているような自由で伸び伸びした学校ばかりが求められている訳ではなく、子に合った学校選びがなされているように思います。

そして、さらに主要な女子校を見ると、

大妻①(112%→100%→91%)
東京女学館①(103%→119%→118%)
共立女子①(107%→116%→113%)
田園調布①(113%→108%→94%)
江戸川女子①(74%→127%→103%)
湘南白百合(86%→100%→110%)

このように、いずれも様々工夫された教育が実践されている学校であり、そこが一定の評価を受けて横ばいか増加傾向となっています。

他方、「隔年現象」で大きく変動している学校もいくつかあります。

東洋英和①(103%→87%→125%)
洗足①(121%→79%→116%)
---
普連土①(81%→110%→86%)
女子聖学院①(102%→123%→72%)
横浜雙葉(81%→116%→79%)

前者は2019年減少して難易度・倍率が下がったものの2020年は戻した学校、後者は2018年増加して難易度・倍率が高まったものの2020年は敬遠された学校です。

また、

富士見①(113%→94%→87%)
実践女子①(80%→81%→61%)
山脇①(63%→104%→100%)

などは長期的に漸減傾向がありますが、統一した理由ではなく、個々の学校の状況によると思います。
特に、富士見は、急激な難化により敬遠されてきましたが、教育内容は良く、2020年東大推薦入試合格者を輩出したことから見直される可能性があり、要注意かと思います。

さらに、今年は、

恵泉①(100%→133%)
跡見①(113%→137%)
昭和女子大A(139%→172%)

などが目立ちました。
これらも、多様な理由により分散化が進んだ結果、見直されて人気が集中し始めたということかもしれません。

最後に、共学校についても若干触れてみると、

青陵A(165%→114%→90%)
開智日本橋①(117%→132%→93%)
かえつ有明1日午前(149%→67%→130%)
成蹊①(79%→128%→96%)

とあるところ、ここから見ても、共学校志向→女子校敬遠との単純な動向ではなく、まずは学校の中身を見て、自分の家庭と合うかどうかで判断し、さらに入試動向や難易度に応じた学校選びがより一層進んだのではないかと思います。
posted by トロロネコ at 00:00| Comment(2) | 中学受験一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
塾の資料のような分析!ありがとうございます。

隔年現象は何となく気になってましたが、やはりデータでハッキリ出てるんですね。
大学付属、係属校ブームでフィーバー気味だった昨年の様子を見て、皆さん冷静に出願校を決めたのでしょうか。

本命校は倍率、偏差値がどうなっても受けるとして、併願校を考える際にはこういった傾向をよく考える必要がありますね。

我が家は偏差値帯&地域的にあまり選択肢が無いので非常に悩ましいですが、塾の先生と相談して併願しっかり固めて行こうと思います。
Posted by maco at 2020年02月25日 09:20


>macoさん
>
半分趣味で、様々なデータを集めて色々分析していました。
中学受験は、ほとんどの方(消費者)が単年で一度の機会なので、前年の動向からの反動やトレンドを作出しやすい業界だと思います。
附属校志向も、2020年入試改革!と塾などで煽った結果だと思います。
ただ、あまりに加熱し過ぎて各校とも倍率が上がり過ぎ、反動が起こったこと、2019年後半に大学入試改革が先延ばしになったことなどから、附属校人気が一旦落ち着いたのだと思います。
親ねことしては、トレンドに惑わされずに学校選びをすることと、数字は単年度だけでなく中長期的傾向も見ながら複層的に分析してみることを心がけていました。
Posted by トロロネコ at 2020年02月26日 02:40
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